コラム「風」平成17年12月
礎(いしずえ)の調整
秋田県美郷町長 松 田 知 己
今年もあっという間に師走です。改めて時の流れの速さを実感しますが、左党の皆さんには「待っていました〜」の月です。あちらこちらで相好を崩す機会があるものと思いますが、是非とも忘年会は地域のため、地元のお店で地元の清酒を飲んで盛り上がってもらいたいと思います。また町内会や集落においては、地域の「絆」を確認する意味でこの1年を、そして地域の将来を大いに語り合ってもらいたいと思います。
さて、その際、どうか今後の行政区のことも話題にしてもらいたいと思います。行政区は旧町村ごとに役割や数に違いがあり、いずれ調整が必要である旨をかねてより話してまいりましたが、これまでの様々な検討を踏まえ、具体の調整に入らなければならない段階になりました。
現在の行政区は、千畑地区は29行政区、六郷地区は42行政区、仙南地区は72行政区となっております。これまでの経緯などから、町からの依頼事項や取り組み状況にも違いがあり、それに伴う報酬や補助内容も違う状況です。町としては、行政区は住民自治の基礎的な単位ですので、美郷の均衡ある発展に向けて同質の役割を担ってもらいたい。そして支援内容は同等としなければならない。さらに、少子高齢化の状況や行政効率の向上等を考慮すると、世帯の少ない行政区や連担している行政区などは、望ましい姿としての統合再編を検討してもらうことが必要ではないかと考えているところです。
こうしたことを皆さんと共通理解で進めていきたいため、まずは近々行政協力員の方々に町の考え方を説明し、様々なご意見をいただく機会を設ける予定です。そのため、どうか皆さんにも、折に触れて(時にはお酒を飲みながら)今後の行政区の姿を語り合ってもらいたい訳です。
結婚は、育ち方や性格の違いが生活様式や価値観の違いとなり、それを一つにするのに一定の努力が必要です。行政区の例をとってみても、やはり町村合併は「結婚」です。良き努力を皆さんで重ねましょう。
(広報「美郷」平成17年12月号より)