コラム「風」平成21年1月
新年のごあいさつ
秋田県美郷町長 松 田 知 己
新年おめでとうございます。激動と言っても過言ではない昨年を振り返りながら、皆様におかれましては新たな決意と意欲をもって、良き新春をお迎えのことと存じます。
私も、いろんなことがあった平成二十年を心静かに振り返るとともに、迎えた平成 21 年、引き続き望む美郷の姿に着実に近づく年とするよう、決意と意欲を新たにしているところです。
さて、その 21 年、美郷町にとっては重要な位置付けの年になります。いや、そういう年にしたいと私は思っています。
と言いますのも、先月号の就任あいさつでも述べましたが、 21 年は、融和を大切にするために積み残してきた課題、学校を含む公共施設の再編統合に実践的に取り組む年になるからです。現在のところは、皆さんお分かりのとおり、一部で老朽化等の関係から廃止や転用した施設がありますが、ほとんどは合併前と同じ姿です。
しかし、例えば役場庁舎は、行政サービスを円滑に進めるには、一つの庁舎に集約した方が間違いなく効率的です。また、各種施設は、多い方が便利に決まっていますが、反面、修繕を含めてかなりの維持管理費が必要で、限られた予算内で政策経費を確保するには、地域バランスに留意しながら再編統合することが不可欠です。
一方、町づくりの面でも、これまで種蒔きをしてきた取り組みに精力的に力を注ぐ年にしたいと思います。まずは交流の促進です。農業振興など地域活性化を目的とした東京都大田区との交流をはじめ、他地域との交流も拡大するよう努めてまいります。また、美郷のイメージづくりとして水環境の保全に力を入れ、資源保全のほか観光促進も意識してまいります。さらに、協働参画の地域づくりの手始めとして、ボランティア・センター的な機能整備に取り組むほか、引き続き地販地消の取り組みなどを通じ、農・商・工の連携による産業振興に取り組んでまいります。また、 21 年は合併 5 周年となることから、芸術文化的な取り組みを含めて記念行事を企画し、皆さんで元気を出してまいりたいと考えております。
いずれ、こうした取り組みには、私ども行政関係者が真剣に取り組むことはもとより、皆さんのご理解とご参加が必要となります。皆さんとともに、美郷の形づくりに取り組みたいと思います。
先日、「冬だなあ」と思う曇天のもと車を運転していたら、雲の切れ間のぞに一瞬、澄んだ青空が顔を覗かせました。理屈ではない「元気とやる気」をもらいました。どんな曇天でも、必ずその上には常に青空がある。確かに財政環境も行政環境も、より厳しさを増す状況ですが、「いや!必ず青空がある」、そんな気持ちで平成 21 年、力の限りがんばりますので、皆さんもどうか一緒にがんばってください。心からお願いを申し上げ、新年のあいさつといたします。
(広報「美郷」平成21年1月号より)