コラム「風」平成25年5月
ニテコ炭酸水
秋田県美郷町長 松 田 知 己
爽やかな時期になりました。春の日差しを浴びながら新緑に目を向けると、今冬の豪雪がはるか昔のような気になってくるあたり、人間とはうまくできたものです。のど元過ぎると何とやらです。みなさんはいかがでしょうか。
そして、こうも爽やかになると誰しもが心軽くなり、何となくウキウキした気分で鼻歌の一つも出てくるもの。私はなぜかこの時期、竹内まりやさんが歌った「キ○○レモン」(商品名はあえて出しません)のCM曲が浮かんできます。ちなみに3月になると矢野顕子さんの「春先小紅」、8月にはチューブの「シーズン・イン・ザ・サン」が私の定番です。自分では記憶ありませんが、何かウキウキした気分の時に聴いていた曲なんでしょうね、きっと。
こういうことは音楽のみならず、実は食べ物や飲み物でもあるのではないかと思います。例えば、ウキウキした時にはどうも私は「フライドチキン」を食べたくなるし、カクテルでは「ソルティードッグ」を飲みたくなります。人それぞれでしょうが、記憶しているかどうかは別にして、気分と不離一体になっている何かの存在があるのではないかと思うところです。
さて、先般、町の第三セクター「六郷まちづくり株式会社」が、新商品「ニテコ炭酸水」を発売しました。新たな水関連特産品で町の特色を強めたいと考えていたところ、巷で流行の炭酸水を美郷で作れるのではないかと首都圏の友人から提案があり、県事業を活用して開発されました。会社の努力の結果、飲み口爽やかに仕上がっています。是非ともサイダーや地酒とともに、名水をアピールする特産品に成長してもらいたいと思います。その上で何かいい気分になりたい時など、自然に「飲みたいなニテコ炭酸水」と言われる存在になることも期待しています。そのためにも、まずはみなさんからどんどんご利用いただきたいと思います。現在、町内15カ所で販売中です。
何かきな臭さが伴う社会環境ですが、のど元過ぎるものは爽やかにいきたいものです。それこそ、美郷の地域イメージだろうと思いますので・・・。
(広報「美郷」平成25年5月号より)