コラム「風」平成25年8月
希望という名の実践
秋田県美郷町長 松 田 知 己
しかし、よくもまあ降り続いた7月でした。それまでの少雨から一転、まるで溜めていた雨をここぞとばかりに振り撒いてくれた感じです。異常気象もここまでくると末恐ろしくなりますが、今後は真に「平年並み」の順調な気象推移を望みたいものです。
一方、こうした不順な天候を尻目に、誠に順調に推移した催しが先月、東京において開催されました。首都圏における第一回美郷町ふるさと会です。改めて在京の各会統合に合意、そして設立を実践いただいた役員及び統合準備委員会、更には各会関係各位の先見と尽力に心から感謝と敬意を表します。
申すまでもなくこの度の美郷町ふるさと会は、美郷中学校の卒業生誕生を踏まえて設立され、数年後に首都圏に転出するかも知れない子供たちが「心ひとつに」飛び込める組織です。このことは、美郷町の未来にプラスの影響力を持つと私は考えています。ちなみに今回の統合をもって、町に関係する同質の団体は全てまとまりました。本当に嬉しい限りです。
そして今月、さらに嬉しい出来事が待ち受けています。今年42歳の厄払いを行う年代の方々が、自発的に旧3中学校合同で会を催すとのこと。私はその自発性に心から感動いたしましたし、やはり美郷町の良き未来を想起せずにはいられませんでした。それは、今回の実践の底流に、美郷の未来に向けた確かな想いが流れているからです。今回の取り組み、美郷町ふるさと会の誕生と同様、間違いなく美郷の未来に向けた希望のひとつです。ちなみに、合併自治体でのこうした実践、私は伺ったことがありません。町民各位で築いてきた美郷町の歩みに、改めて自信と誇りを持ちたいところです。
過去があるから現在があり、現在があるから未来があるわけですが、過去を大切にしながらも現在はもっと大切にし、現在を大切にしながらも未来はもっともっと大切にする姿勢、必要だろうと思います。某放送局の「あまちゃん」流に言えば、過去―現在―未来の大切さや重みは、「じぇ」―「じぇじぇ」―「じぇじぇじぇ」の感じかも知れません・・・。
(広報「美郷」平成25年8月号より)