コラム「風」平成25年12月
連携の所産
秋田県美郷町長 松 田 知 己
今の世の中、「普通はあり得ないでしょ」と思っていたことが、「あり得ちゃったね」という時代になってしまいました。一回発生すれば暫くなかった自然災害は当たり前のように頻発していますし、米の需給バランスを取るための減反政策はバランスが取れていないのに廃止の様子ですし、秋の園遊会では非常識な所作が臆面もなくなされていますし…。残念!の一言です。
あり得ない話の続きでは、先月の雪もあり得ない降雪でした。確かにここ3年は豪雪でしたし、今年も豪雪との予報もありました。しかし初雪で、しかも11月前半であれはないでしょう。おかげで除雪部隊はてんやわんや。そのため除雪対応も十分とは言えず、町民各位のご期待に応えられないところもあったものと思います。しかし、その後は例年どおりの体制に整っていますので、どうかご容赦いただきたいと思います。
さて、あり得ない話は何も悪い話だけではありません。いい話だってあります。みなさんも既にご覧になったかと思いますが、町が協定を結んでいる株式会社龍角散のテレビCM。なんと最後に「美郷町と連携協定を結びました」とテロップが入っています。このCM、全国放送とのことですので、美郷町の名前が全国進出です。町では全くお金を出していませんので、龍角散のご厚意です。ああ、こんなことをしてくれるなんて…なんて嬉しい!
そしてもう一つ嬉しい話。やはり連携協定を結んでいる日本航空株式会社。今年6月にラグビーとチアリーダーのチームが来町しましたが、新作のオフィシャルハンドブックに「秋田県美郷町」が2カ所で紹介されています。これも全国に配布されるハンドブック。まさに、JALさまさまです。
企業によるこうした自治体情報の配信、ひと昔前にはあり得ない話だっただろうと思います。しかし今は「あり得る」時代になっています。とするならば、美郷町は身の丈を意識しながら、今後もいろいろな方々とお付き合いをし、ネットワークを広げていきたいと思います。意欲があれば、ネットワークはいつか必ずチャンスを生むと思うからです。これ、私の信念です。
(広報「美郷」平成25年12月号より)