コラム「風」平成29年5月
ご当地ソング
秋田県美郷町長 松 田 知 己
「明日はきっといい日になる」。ご存知の方も多いと思います。おとなり横手市出身のシンガーソングライター、高橋優さんの曲です。耳にすると、明日のみならず何となく今日もいい日になるように思えてくる、本当にいい曲です。曲に込めた高橋さんの想いと、聴く側のいい日にしたい願望が共鳴するんでしょうね、きっと。
この度、その曲が秋田新幹線開業20周年記念として、JR秋田駅の電車発着メロディーになりました。「あした」を一文字変えると「あきた」になり、加えて「日」を「地」に変えると「ご当地ソング」のような感じがするのは、私だけではないだろうと思います。
ところでそのご当地ソング、全国津々浦々に多くの曲が存在し、一般的には歌謡曲や演歌、民謡などのイメージがあります。その役割は、曲を通じていかに地域への想いを深めるか、あるいはいかに広く地域を発信できるかということではないかと思います。とすれば、ご当地ソングは歌謡曲などに限るわけではなく、拡大解釈だとお叱りを受けるかも知れませんが、自治体が作った曲だって立派なご当地ソングと言えるように思います。そう、私ども美郷町の町民歌「光あふれて」も、まさにご当地ソングというわけです。
ではその町民歌が、ご当地ソングとして充分に役割を果たしているのかどうかですが、そこは少しがんばらないといけません。各種式典では演奏し歌われているものの、普段からよく耳にするかと言うと、残念ながらそうでもありません。町民歌を耳にしやすくする努力が必要です。この度、その努力の一つとして、町民歌の吹奏楽バージョンを作ってもらいました。編曲、演奏、録音していただいた航空自衛隊北部航空音楽隊のみなさまに感謝をいたします。
町では、その高水準の演奏を通じて町民歌が広く認識され、その役割がさらに発揮されるよう、5月中旬から役場の電話保留音に活用することにしました。どうぞお聴きいただきたいと思います。
かと言って、最後までお聴きいただくような役場業務もしたくありません(笑)。そこで、しっかり聴きたいというご要望に、小中学校校歌の吹奏楽演奏も含むCDを準備します。乞う、ご期待です。
(広報「美郷」平成29年5月号より)