コラム「風」令和元年7月
世のため人のために
秋田県美郷町 松 田 知 己
先日の休日、久しぶりに映画作品が見たくなり、旧作ですが名作の「アポロ13号」のDVDを借りてきました。観ると、やはりおもしろい。困難にハラハラさせられながら、それを乗り越えていく乗組員の苦悩と努力、そして地球への帰還。史実であるがゆえに涙が出ます。改めてアポロ計画の偉大さを感じますが、その計画の起点がジョン・F・ケネディだったことをみなさんはご存知でしょうか。
第35代アメリカ合衆国大統領のケネディは、宇宙開発をはじめキューバ危機など様々な事案に対応し、アメリカ人の好きな大統領ランキングで今なお上位の大統領とのこと。そして就任演説では「国が諸君のために何が出来るかを問うのではなく、諸君が国のために何が出来るかを問うてほしい」という言葉を残しています。
このケネディの言葉、至極名言で、すべてに通ずる真理であると私は思っています。地域振興や産業振興、教育や福祉などにおいても常に求められる姿勢ではないでしょうか。自分が全体のために何ができるのかを問うとともに、主体的に行動していけば全体が必ず良い方向に向かう、私はそう思います。そして現在、公衆衛生の分野、具体的には風しん対策でもその対応が求められています。
風しんは昨年から国内で流行しており、国は今年度から3か年間の緊急対策として、抗体検査と予防接種を実施しております。風しんは妊婦さんが罹患すると、赤ちゃんが先天性風しん症候群を発症する可能性があるとされ、妊婦さんには避けたい病気です。美郷町では妊婦さんを守る観点で、3か年間ではなく単年度で実施することとし、既に対象者全員に受診クーポン券を渡しております。
しかし、早朝検診が終わった段階では受診割合が12%と低い状況です。抗体の有無を確認し、無い場合はワクチン接種して風しんを拡大させない意図です。地域のために自分が何が出来るかを考えていただき、できる限り対応していただきたいと思います。
ところで、私がなぜ「アポロ13号」を観たいと思ったのか。それは今月13日から学友館において「謎の宇宙展」を開催するからです。ということで、最後にPR。こちらも早期に対応を!
(広報美郷 令和元年7月号より)