コラム「風」令和元年10月

お宝への期待

秋田県美郷町 松 田 知 己 

 待ち望んだ季節になりました。今年は特に暑い夏だったので、涼しい秋をこれほど待った年もなかったように思います。そしてこの涼しさ、紅葉を本格化させます。さらにその結果の錦秋、まさに地域ならではの「宝物」です。皆さんで楽しみたいところです。

 さて、今月は自然のお宝だけでなく、人のお宝もお楽しみです。そうです、8月11日に収録の「出張!なんでも鑑定団in美郷」が、県内では10月19日に放映予定です。きっと楽しい内容です。一方、収録までは苦労もありました。番組制作側から提示された応募目標を達成するため、担当は合併15周年記念を考え、町民参加が多くなるよう勧誘にがんばるとともに、町もお宝を応募しております。

 町の応募は、実は目標到達というよりも皆さんにお宝をお披露目したい思いが強かったのですが、結果は残念!でした。どうやら公有財産は評価しにくい面もあるようで、番組を通じたお宝公開とはいきませんでした。しかし町では、町のお宝を皆さんにご覧いただき、美郷に対する誇りを高めてもらいたい、町外の方には美郷への認識を高めてもらいたい、そんな思いをかねてより持っておりましたので、今年度はそれを実現する二つの企画展を準備しています。

 その一つが、11月1日から始まる「縄文の造形美と棟方志功展」です。大原美術館名誉館長大原謙一郎氏からご評価いただいた町歴史民俗資料館等の縄文土器を中心に、東京国立博物館所蔵の町内出土土器が里帰り展示として加わります。さらに大原家所有の棟方志功作品がコラボレーション展示されます。ほんと、「いい仕事してますねぇ」という言葉をいただきたいくらいの企画です。是非ともこの機会にご覧いただき、創造性、力強さ、類似性などを横軸と縦軸で感じ、考え、それぞれの未来に繋げていただきたいと思います。 

 もう一つは1月中旬から予定している、弥生から現代に至る町収蔵品展です。詳細は近くなってから広報等でお知らせいたします。

 いずれも、底流に存在するのは「町民に誇りを、町外に美郷の認識を」の想いです。その強さのせいで、今回の文章には少~しばかり手前味噌が入ってしまいました(笑)。どうかご容赦を!

(広報美郷 令和元年10月号より)

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