コラム「風」令和3年6月

コロナワクチン

秋田県美郷町長 松 田 知 己 

 植物においては、何らかの拍子に突然変異が生じ、新品種として登録されることはよくあることです。身近な例では、紫色のラベンダー「さきがけ」が突然変異し、白くなった個体を品種登録したのが「美郷雪華」です。果樹ではリンゴやミカンなどで枝先が突然変異した「枝変わり」から新品種が登録されております。

 世の中には、こうした私たちに有益な突然変異もあれば、残念ながら困る突然変異もあります。命を脅かす細胞のガン化や新型のコロナウイルスはまさにその代表です。できれば避けて通りたいところですが、思い通りに行かないのも世の中で、そうなればもう立ち向かうしかありません。その術と対応はそれぞれ違うわけですが、現在の最大課題、新型コロナウイルスにはワクチン接種がその対応だろうと思います。みなさんには副反応を理解しつつ立ち向かっていく姿勢で、前向きに接種を考えていただきたいと思います。

 さてその接種についてですが、美郷町では5月9日の週から開始しております。予約は後期高齢者の75歳以上の方から始めましたが、対象者が多く電話が殺到して繋がらない状況が続くとともに、繋がったと思ったら「予約終了」という方が多く、結果的に予約を確保できなかった方には、大変に申し訳ありませんでした。
 この経験を踏まえ、その後の受付では電話回線数を増やすとともに、5月下旬からはインターネット受付も開始し、受付体制を強化したところです。また、接種順番は国の示した大枠(65歳以上)を細分化し、介護施設等へ入所している方は別枠として、高年齢の方から順次対応していくことにしました。従って大枠の中で一番若い65歳に近い方の順番は、後ろの方になります。どうかご理解をお願いいたします。さらに、予約時の混乱をできるだけ小さくするため、予約案内は当該週の接種人数を勘案して通知しているところです。

 このワクチン、3週間後に2回目接種が必要で、新規接種を毎週できないところが厄介です。また、ワクチンを無駄にせず使い切ることも必要で、キャンセル対応などの調整も難しいところですが、予約時の混乱を少なくしながら、対象全年代の接種を早期に終えるよう、今後も状況に応じて迅速な対応を意識してまいります。

 最近、白髪が増えたと言われます。さらに増えそうな気が・・・

(広報美郷 令和3年6月号より)

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