コラム「風」令和6年5月

『便利さ』をもっと

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秋田県美郷町長 松 田 知 己 

 最近、お会いする方々から「出張、大変だね」と言われる機会が多くなりました。確かに県町村会長を拝命してから出張機会が増え、以前に増して忙しくなっています。次に言われるのが「忙しくなって、少し痩せたか?」というご心配です。こちらはここ数年、体重に大きな変化はなく、それほど痩せていません。年を取ると親に似てくると言いますが、原因はきっとそれです。鬼籍に入った父親が草葉の陰で、「確かに似てきたな」と言っている気がします。

 さて、こうした出張状況の中、私が常に留意していることは、出張中であろうと無かろうと、対応の適切さと迅速さです。そのために必要不可欠なのが、何と言っても職員との遅滞ない情報共有。「じゃあ、出張中も大丈夫なのか?」と言われそうですが、大丈夫です。文明の利器、スマートフォンがあるからです。

 その連絡に活用しているのが「ロゴチャット」と言うシステムで、スマートフォンやパソコンを介して職員同士が情報をやり取りできます。みなさんが良くお使いの「ライン」に似た機能ですが、町職員しか参加できない閉鎖性のあるシステムで、守秘性を持って情報共有ができます。きっと、こうしたデジタル技術を活用した仕事の進め方は、今後、ますます広がっていくだろうと思います。

 そのデジタル活用ですが、町では現在、マイナンバーカードがあればコンビニで住民票などを取得できるほか、各種手数料も電子マネーなどで支払いできるようにしています。そして今年度は、マイナンバーカードとスマートフォンなどがあればオンライン申請でき、必要書類が郵送される仕組み、マイナンバーカードや運転免許証があれば申請書記入なしに必要書類が交付される仕組み、スマートフォンなどで公共施設の利用予約ができる仕組みなどを導入する予定です。確実に便利さが向上していきます。「乞うご期待」です。

 このように、デジタル化はいろんな便利さを連れてきてくれます。一方、実は大変さを連れてくるときもあります。例えば「情報」。情報の迅速性と対応の迅速性は表裏一体ですので、つまり常に気が休まらない結果になります。これじゃあ、やっぱり痩せますかね(笑)。

(広報美郷 令和6年5月号より)

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